事故車を廃車にする方法とは？注意移転や手続きの流れを解説

事故車を処分する時、ローンが残っていると、廃車手続きを進めることができないと思っていませんか？
実は、所有権解除の手続きをすれば、ローンが残っていても廃車にできます。今回は、ローンが残っている事故車を廃車にする際、確認すべきことを解説します。

ローンが残っている車で事故を起こした時に確認すべきこと

ローンが残っている車で事故を起こしたり遭ったりすると、さまざまな問題が起こります。そこでまずは、車の所有者が誰になっているかを真っ先に確認しましょう。

所有者は誰になっているか

車の所有者は一般的に、ご自身の名義になっていることが多いです。しかしローンを契約している場合は注意しなければいけません。リースや割賦販売の場合、契約期間中は販売会社もしくは信販会社が所有者になっていることもあります。
修理するか、廃車にするか、判断するのは所有者です。もし廃車にせざるを得ない場合は事前に所有者に連絡し、所有権解除の手続きを進めることになります。
なお、所有者が販売店の場合は手続きを代行してくれることもあります。詳細は販売店までお問い合わせください。

銀行のカーローンの場合は所有者が自分になっていることも

銀行のカーローンは車を担保としません。その場合、所有権がご自身になっているため所有権解除の手続きも不要です。ただし、契約内容は金融機関ごとに異なるので、車検証などで確認しましょう。

事故車にローンが残っていても廃車にできる？

事故車にローンが残っていても廃車にできるかどうかは、所有者によります。所有者がご自身であれば、ローンが残っていても廃車にできます。しかし販売店や信販会社が所有者になっていると、自己判断で廃車にすることができません。

10対0の事故で廃車にせざるを得ない場合、ローンの扱いはどうなる？

過失割合で10対0に遭った場合、相手側から賠償金が支払われます。しかし、ローンの残りが0になるわけではありません。そのため、賠償金などをローンに充てることになります。

事故車は修理？廃車？迷ったときの判断基準

事故車を修理に出すか、廃車に出すか、迷ったときの判断基準をまとめました。

・保険で収まる場合は修理を検討
・全損など損傷が大きい場合は廃車を検討

それぞれの詳細を見ていきましょう。

保険で収まる場合は修理を検討

事故による損傷が軽微で、修理費用が保険の範囲内で収まる場合は修理を検討しましょう。例えば、バンパーやドアの破損は数万円ほどで修理できることも多いです。
ただし、修理に保険を適用させると等級が下がるため、翌年度の保険料が上がります。事前に保険会社に確認を取ってから、保険を適用するかどうかを判断しましょう。
なお、等級を下げたくない、修理費用がそれほど高額でない場合は、自腹で支払う方がお得になる可能性もあります。

全損など損傷が大きい場合は廃車を検討

車のフレーム（骨格）部分が損傷すると、修理した際に「修復歴」がつきます。修理費用も高額になるだけでなく、完全に元通りになるわけではありません。走行を続けるうちにフレーム部分に少しずつ歪みが生じ、不具合を起こす恐れもあります。
修復歴ありの車は買取価格も下がるので、新しい車に乗り換えることを視野に入れる方がよいでしょう、

事故車を廃車にする手続きの流れ

事故車を廃車にする手続きの流れは、所有者によって異なります。所有者ごとの手続きの流れをまとめたので、詳しく見ていきましょう。

所有者が自分以外の場合

所有者が自分以外、例えば販売店や信販会社の場合、まずは所有者解除の手続きが必要です。所有者は車検証に記載されているので、そこに連絡し廃車にしたい旨を伝えます。
すると必要書類や今後の流れについて案内があるので、それに従い手続きを進めていきましょう。なお、販売店によっては手続きを代行してくれます。自分で進める余裕がない場合は代行を依頼すると安心です。
注意点として、所有権解除の手続きには「ローン完済証明書」が必要です。つまり、残っているローンを返済しなければいけません。一括で返済できない場合は、組み換えや借り換えをするなどしましょう。
ローン完済証明が発行されたら、改めて所有者に連絡をします。この際、車のナンバーや登録番号を尋ねられるので、手元に車検証を準備しておくとスムーズです。
このとき、所有者から解除に必要な書類に関する指示があります。車検証のコピーや印鑑証明書などを揃え、抜け漏れがないことを確認したら郵送してください。
郵送後、1〜2週間ほどで所有者解除の書類が自宅に届きます。その後、書類を持って陸運局で「抹消登録の手続き」を行いましょう。

所有者が自分の場合

所有者が自分の場合、廃車に必要な書類を持って陸運局に行けば手続きが完了します。廃車には「一時抹消登録」と「永久抹消登録」がありますが、基本的には後者の手続きを進めます。
なお、永久抹消登録に必要な書類が以下のとおりです。
・車検証
・取り外したナンバープレート（前後2枚）
・自動車リサイクル券
・永久抹消登録申請書
・手数料納付書
・印鑑証明書
・実印
・自動車重量税還付申請書

書類の準備には時間と手間がかかるので、販売店に代行を依頼してもよいでしょう。中には事故車の買取を得意としている販売店もあるので、乗り換える車の購入費用に充てられるかもしれません。

事故車のローンを一括で返済できない場合の対処法

所有権解除の手続きには「ローン完済証明書」が必要です。証明書はローンを完済しなければ発行してもらえないので、事故車を廃車にする際は一括で支払うことになります。
しかし、残高によっては一括での返済が難しいかもしれません。その場合は「組み換え」や「借り換え」、「相談」などの対処法が考えられます。

ローンの組み換え

組み換えとは、車を購入する際に契約するローンに残高を組み込む方法です。同じ販売店で購入することが条件となりますが、これにより前の車のローンを完済したという扱いになります。
ただし、返済能力があると判断されないと組み換えを認めてもらえません。これまでよりローンの返済額が増えるため、返済能力をアピールできるかが重要です。

ローンの借り換え

借り換えとは、新規でローンを契約し、そこで借り入れた金額を返済に充てる方法です。仕組みはシンプルですが、廃車を前提にしていると審査に通りにくい傾向なので注意が必要です。

自動車税事務所に相談する

廃車にする予定があっても、所有している間は自動車税が課せられます。自動車税事務所に相談し、事故車を廃車にしたい旨を伝えれば支払い義務を一時的に停止してくれる可能性があります。

まとめ

事故車のローンが残っていると、廃車の手続きに時間と労力がかかります。組み換えや借り換えなどの対処法もありますが、自己判断せず販売店に相談していましょう。
事故車の取り扱いにお悩みであれば、スーパー整備工場のラチェットモンキーまでご相談ください。走行不能な事故車でも、香川県内であれば無料で出張査定に伺います。どのような車でも最低0円から買い取らせていただくので、お気軽にお問い合わせください。